温風炉を使用し、塗料の種類を有機溶剤系から水性に変更する際、乾燥時間が今までよりもかなり長くなります。乾燥時間を短縮するためには、水性塗料の乾燥に特に適した赤外線ヒーターが必要になります。
業界全体では、VOC削減ガイドラインに沿って溶剤の排出量を削減することが非常に重要な目標となっています。それと同時に、コーティング分野においては、省エネルギーかつ時間短縮も要求されています。溶剤系塗料から粉体塗料への変更には新工場を必要とします。しかし、水系への変更はプラント技術の観点からすると、単純な変更で済みます。
水は溶剤よりも蒸発に時間がかなりかかるので、従来の熱風炉は適していません。例えば、スペースの制限などの理由から、乾燥時間を既存の所要時間の通りにしなければならない場合、炉の通過速度を減速し滞留時間を長くしなければなりません。これは、生産の障害につながりコーターが回避したいことです。この問題に対する現実的な解決策は、赤外線ヒーターシステムを用いた赤外線技術です。コンパクトな設計のために既存のシステムに容易に後付けすることが可能です。