UV(紫外線)表面改質とは?原理や特徴、用途について

表面改質にはコロナ、プラズマ、フレーム、化学薬品処理、UV照射といった方法が取り入れられています。UV照射は、他の方法で見られる表面の欠陥、基材への熱ダメージ、熱による変形などがありません。低熱で表面処理ができ、環境への影響もないため、優れた方法と言えます。また、コーティングプロセスをより一層効果的にする方法として、以下のような場合に有効です。

  • 表面に付着した有機混入物を取り除く必要がある
  • プラスチックの表面を活性化する必要がある

UV(紫外線)表面改質の原理

VUV表面改質

高エネルギーのUV光子は、基材やその表面の分子の有機結合を切断することができます。開裂した部位は、化学的に安定した状態へできるだけ早く戻ろうとします。

この時の反応相手は、空気中の酸素や、UV照射により周囲の酸素から形成されたオゾンです。開裂した結合は酸素原子や原子から形成されたラジカルと反応し、新しい官能基が表面に生成されます。

通常の周辺雰囲気におけるUV処理の結果として、ATRおよびXPSの測定を用いて、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基が形成されていることを確認できます。これらの基によって表面の極性が高くなり、接触角と表面エネルギーの両方に影響を及ぼします。

UV(紫外線)表面改質の特徴

  • 濡れ性が向上し表面の密着性がアップ
  • 化学物質を使用しない環境に優しい方法
  • 表面の損傷や欠陥が発生しない
  • シンプルな方法
  • 片面処理

UV(紫外線)表面改質の用途

UV(紫外線)表面改質
  • プラスチックなどの基材の表面改質
  • 金属やガラスなど有機物が付着した表面の改質

UV(紫外線)表面改質に用いられるエクセリタスノーブルライトの製品

UV表面改質には、200nm以下の波長が必要になります。

  • 表面改質用 VUV モジュール、ランプ波長185nmおよび254nm